五月の風 :KUWAHARA 五月になると この丘に寄る。 引っ越して この丘を訪れた。 五月の風 そんな感じがした。 五月の風 五月の風は 遠い日の ざせつの匂い 自由の残り香に似て 4.28 わたしの闘争は 終焉にあった ざせつした心 自由へのあこがれを残して 加藤登紀子の 美しき五月のパリ しめった風が 心にしみつき 心をふさぎ 心をときはなつ そうして 私は 私の あたらしい一歩を それは 五月の風のなかだった。