連休 :KUWAHARA 連休のさなか、ふるさとから山菜の第二弾がとどいた。 雪解け一番の、蕗の薹やコゴミ、カタクリなどの山菜にかわって、ウド、コゴミ、アケビの芽、タラの芽など満載の宅配便である。 皮むきを手伝っていると、独特の春の匂いがする。 その匂いから、遠い日の山菜採りが思い起こされる。滑り落ちそうな急峻な崖をへずり、僅かな小枝に身体をあずけ、微妙なバランスをとりながら、目一杯に手をのばし、群れて緑なすウドの根株にすばやく鎌を差し入れる。 あのころは、野生の動物と同じくらいに俊敏だった。遠くにあるウドを瞬時にウドと認識できた。さえずる小鳥、そよぐ風、ほとばしる水、すべてに調和していた。 もう、遠いむかしのことだけれど、きょうのウドのきんぴらが、とても、美味しい。