冬へ :KUWAHARA 街路樹の 銀杏の黄が 蒼い空に にじみ滲んで 黄葉が かさこそ かさこそ 路に 芝生に ふり降り 降りつもって でも、もう、空は冬 主のいなくなった蜘蛛の巣に 落ち葉がかかり 陽がこぼれ落ち 人気の無くなった坂道を 匂いもなく 音も無く 透き通って 風 わたりゆく