いのち芽吹く :KUWAHARA 郷里は、優に2㍍を越す積雪らしい。 その郷里から、春をつげる「ふきのとう」がとどいた。 雪国の景は、日々、いずこをみても、白い雪原と、にび色の空と、裸の雑木林、いのちすべてが眠りのうちにある。 ふきのとうは、そんなモノトーンの日常に、ある日、とうとつに鮮やかな緑の苞をひらく、それは、雪国に棲むものすべてに、いのちの息吹を感じさせる。 いのちありて、いのちのにがみを、しみじみとあじわう。 まんさく ふきのとう