鳥のように自由にありたい…Free as a bird

桑原特許事務所 - 鳥のように自由にありたい…Free as a bird
  • 過去の日記を見る  3 of 4
  • <
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • >

錯誤 :KUWAHARA

苗場は、ほぼ、40年ぶりくらい、すっかりと様子がかわっていた。
雨の湯沢から奥に向かうにつれ、雪模様に、そして、やがて、吹雪になった。ひと夜をあけて、さらに、風が激しくなり、地吹雪は2m先の判別を困難にしていた。
P221230476

3ゲレンデで3本ほど足慣らしをして、ゴンドラに向かった。ゴンドラは風に煽られながらも、急斜面を一気にかけあがり、山頂駅に…ところが、コースは右方向にしか存在していない…?
1ゴンドラは、筍山直下で、左方向に筍山第2ゲレンデか、筍平ゲレンデに向かうコースだったはずなんだが…と、不審に感じながらも、猛吹雪のなかを滑降、その滑走開始早々、ゲレンデ中央に注意標識とロープ…「上級者以外滑降禁止・迂回コースはありません。」…???

もしかしたら、火打ゲレンデ側に新コースをつくったのかしら…?
なんといっても、40年ぶりの苗場…それに、猛吹雪で、自分が、何処にいるかさえ判別できないし、そもそも、スキーヤーが見当たらない。しばらく、スキーヤーの現れるのを待っていたが、まったく、現れる気配もなく、やむなく、急峻なコースにつっこむ。

30cmほどの新雪で、右によるほど急峻となり、左にむけて緩斜面の逃げがあるらしい。
手探り状態、慎重にウエデルンで高度を下げ、いったん、ボトムらしい位置に、ほっとしたものの、ついで、真下に突っ込むような斜面になった。まわりに、ゴンドラもリフトの影も見当たらず、スキーヤーの影もない。新雪は、さらに、深く、おおきな瘤もある。

「やばいなぁ~」って、感じる。ワールドカップも無かったのに、いつ、どうして、こんなに、きついコース、造ったんだろう…?

さんざんな思いで、ようやっと、スキーヤーのいる下のゲレンデに到達、そのままくだったら、なんと、4号館前…???

1ゴンドラと信じて乗っかったのが、実は、第2ゴンドラで、当日、第1ゴンドラが運航中止、第2ゴンドラだけが運航していて、直接大斜面から男子リーゼンスラロームにつっこんでしまったらしい。

翌日、嵐一過あとの快晴…晴れてみれば、なんとは無いコース、あの、五里霧中のスキー滑走の恐怖が、まるで、嘘のような快適さ、スキーでも山でも、こうしたメンタルが、事故や遭難の、きわめて重要な要素をなすことが多い。
P2211240816