農薬散布が日常化する以前、農村部は比較的、自然に恵まれていた。
生家の母屋の破風下に、例年、キセキレイが巣作りをしていた。
子供達は、どきどきしながら、キセキレイの育雛を見守る。
農家にとって、ツバメ、セキレイ類は益鳥として大切に保護されており、子供達も、絶対に手をださない。かしましいツバメの育雛にたいして、セキレイ類は、ひっそりと子育てをする。それが、また、子供達の心をゆさぶる。
先日の日曜日、東京のどまんなか、日比谷公園に立ち寄ったら、キセキレイである。ハクセキレイやセグロセキレイは、ふんだんに、街路にあらわれるものの、キセキレイに遭遇したのは、上京以来、はじめてのことである。