浅い春をサクラは咲く?
春の霞を、なぜか、サクラは咲く
そう、感じるようになって、ひさしい
サクラに魅せられない齢
そんな、気がする?
サクラを求めてさすらった時代
サクラの一瞬の煌めきに
こころ ときめき
心象の全てを満たし
遠い日々のすべてを
彷彿とさせてくれた
いつとは知らず
春の霞の
遠い空を見ている
サクラに魅せられない
孤の影の
丘に佇んで
ひとの
なりわいの
渦巻くビル群を
せつなくも
おろかしくも
刻を忘れて
懐かしんでいる
Category: つれづれの記: 桑原