このみちや いくたりゆきし われはけふゆく 山頭火
「あなたへ」
そのエンディングに、さりげなく、おりこまれていた。
子供のころ、眼にも鮮やかな新緑に魅せられた、その新緑の地をたずねてみたい。
今朝、まぶしい緑の窓辺で、妻がつぶやいた。
爽やかな風、雲ひとつ無い青空…登山靴にナップサック、そうして、駅前のコンビニでおにぎりを買って電車にのった。
萌葱の季節も素晴らしいし、五月の緑も素晴らしい。
けれど、やはり、卯月の風が、いちばんに素晴らしいように思う。
やわらかい温みに、なぜか、心ひきしめる冷気がふくまれている。
そして、みどりには、それぞれの個性豊かな濃淡がのこされている。
?妻のよせる緑が、なんであるのか、卯月の風にきらめく、新緑の列車にのった。
Category: つれづれの記: 桑原