彼岸花の図柄でうめつくされた加藤登紀子のLPのジャケット、そのおなじころ、マキの「港の彼岸花」を聞きながしながら、ひとりカウンターでジンを呷っていた。
ちょうど、闘争という風のふきあれていた時代、彼岸花には、そうした、ひとつの時代を曳きずる原風景を醸す何かが存在していたような気がする。
すべては、錯覚なんでしょうが、彼岸花をもとめて、ひさしぶりに、ひと日をさすらってみる。
まぶしく煌めく秋の日は、彼岸花というmanjusakaをひたすら幻影化してゆくものらしい。
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