台風が近づいてきたのか、夕刻、坂の途中で、突然の雨。
傘の用意も無く、濡れながら登る舗道に梔の匂いがする。
見れば、ほど近くの植え込みに白い花が点在していて、思わず知らず、「くちなしの花」が口をつく。
家に帰って、濡れたシャッツを取っ替え、古いLPのジャッケトをひきだしてみた。
LPは、何度かの引っ越しのためなのか、ずぼらな管理のためなのか、大きくうねりながら音をひろって、それが、独特の「時代」を醸すようで、この梅雨の空間を都合良くうめてくれるらしい。
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