写真を撮りだして、写真の多様性に戸惑うことが多々…特に、特定の団体に所属すると、そうした懸念が、つねに、つきまとってしまう。
しかしながら、そもそもの、写真の原点を考えてみれば、それが時代の証人としてはたしてきた役割は無視し難い。
10年後、20年後…100年後…なまじの美を追求した写真よりも、その、かっこたる存在価値があるように思う。
美的感性の追求は、時とともに変化し、普遍化、陳腐化が避け難い特徴をもっている。それに比して、いまある現実を記録する…それは、個人的な切り口で無く、現にあったこととして、歴史をひもとくときに、確かなる証左となる可能性を秘めている。