鳥のように自由にありたい…Free as a bird

桑原特許事務所 - 鳥のように自由にありたい…Free as a bird

春スキー :KUWAHARA

 

春スキー12

シーズンの終わりは天元台…
そんな時代も遠くなって…ツガの杜をぬけるカーヴィングの音すら響いてこなくなった。

板を斜めに雪に突き刺し、ビンデングにストックをわたし…ザックで背もたれを…
そうして、ゆっくりと陽がツガの樹間をぬけるのを確認していた。
ラジュースの音 ツガをわたる風の音、珈琲の匂い…つかのまの青春は、そうして過ぎ去っていった。

最近、中国系のボーダーが多い。ほどよいゲレンデはボーダーで埋められ、スキーヤーはほとんど滑走していない。唐突にコース外から飛び出してきたボーダーに後頭部を直撃されて沼田の病院に緊急搬送されていらい、ボーダーの飛び出しそうなゲレンデは滑らないようにしている。

今シーズン最後のスキーは、いつものコースを避けて、頂上からのコースだけにしぼって、もっぱら、滑りに徹する。

さいわい、このコースは、ほとんどがスキーヤーで、間違ってあがってくるボーダーも、強い斜度と幅の狭いコースに恐れをなしてか、再チャレンジをする者がいないらしく、ボーダーを気にすることなく自由に滑ることができる。

春の陽射しは燦々として、こぶの判別に苦労はない。
上着を脱いで、腰にまきつけ、ひたすら、思うがままのライン取りでシュプールをえがく。
春スキーの醍醐味…この ひと日の充実した時間…春風が爽やかです。

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