雨模様の寒のもどり、登山装備で多摩川の河川敷にでかけてみた。
東京と川崎とを仕切る多摩川は予想以上に自然が残っており、遡上する鮎など、半端な数ではない。ときには、川面を群れて帯のように延々と連なることがある。?
今朝、降りしきる雨のなかを、何度か鳴き声を確認していた藪を漕ぎ分け草原にぬけたところに雄の雉がいた。息をひそめ、足音を消し、間合いをつめ、なんとか、ファインダーにおさまる位置まで近づくことができた。
?都市部の人達は、意外と自然に無関心だと思うことがある。ときには、駅舎に雛を育てている燕を撮っていると、「何を撮っているんですか?」なんて、質問されることがあるし、鷺を撮っていると、「綺麗な鳥ですね!」なんて、予想もしてない言葉をかけられることがある。
また、都市部では農薬散布等も制限されているためか、予想以上に昆虫やら小魚類が棲息しており、都市部の人達の無関心さとあいまって、鳥類にとっての棲息環境は山村部よりも良好らしい。
?越後では、鳴き声は聴いても、滅多に姿を見ることのできない雉を、この多摩川の河川敷では、いとも簡単に写真におさめることができる。無秩序に宅地が造成され、野山が削り取られ、乱開発はとどまるところをしらない状況、思えば思うほど、不思議な自然環境である。
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